Googleフォト、皆さん利用してますか?
お子さんの写真や思い出の写真など、写真のバックアップ先としてGoogleフォトを利用されている方は多いと思います。
私も2016年頃の写真からすべてGoogleフォトでバックアップを取っています
そんな便利に使われているGoogleフォトですが、アカウントが突然停止されるリスクがあることを考えてみたことはあるでしょうか。
今回この記事を執筆するに辺り、多くのユーザーが実際に体験したアカウント停止事例を改めて調査、整理しました。
そうして調べた内容を踏まえ、この記事ではアカウント停止のリスクを回避するための具体的な方法と、大切な写真のバックアップ方法ガイドラインについて解説します。
この記事を書いている人について
Googleフォトは8年間ほど家族で利用しており、私がベーシックプラン、妻がスタンダードプランでそれぞれ有料契約して利用中です😊
この記事で伝えたいこと
- Googleフォトにおけるアカウント停止のリスク
- 実際のアカウント停止事例を基にした注意点
- 大切な写真を守るための具体的な方法
1. GoogleフォトにおけるGoogleアカウント停止のリスク
GoogleフォトではAIを用いて、アップロードされた画像がGoogleの利用規約に反したものでないか自動で判定が行われていると言われています。
その自動判定処理に関して、子どもの写真や肌の露出が多い写真をセンシティブコンテンツと誤認し、アカウントが突然停止されるリスクがあります。
Googleは児童ポルノや不適切なコンテンツを防ぐために厳しい規制を行っていますが、この誤検知によって無害な家族の写真が問題視される場合があります。
警告なしでアカウントが停止されることがあるため、利用者はこのリスクを理解しておく必要があります。
Googleフォトの利用規約について
お子様の写真をGoogleフォトで管理されている方に関して、特に注意が必要な規約はこの辺りになると思います。
児童の性的虐待と搾取
児童の搾取や虐待にあたるコンテンツを作成、アップロード、配信しないでください。これには、性的児童虐待のすべてのコンテンツが含まれます。Google サービス上の児童搾取にあたるコンテンツを報告するには、[不正行為を報告] をクリックしてください。インターネット上の Google サービス以外の場所で見つけたコンテンツについては、お住まいの国の適切な管轄当局に直接通報してください。
さらに広義には、Google サービスを使用して児童を危険にさらすことは禁止されています。これには、児童に対する次のような搾取行為が含まれます。
- 「チャイルド グルーミング」(例: オンラインで児童に取り入って、オンラインまたはオフラインでの性的接触や性的な画像の交換などに誘い込むこと)
- 「セクストーション」(例: 児童の公開されたくない画像を入手したと主張して児童を脅迫すること)
- 未成年の性的対象化(例: 児童の性的虐待を描写、奨励、または助長する画像、あるいは、児童の性的搾取につながる可能性のある方法で児童を描写すること)
- 児童の人身売買(例: 商業的な性的搾取を目的として児童の広告や勧誘を行うこと)
Google ではこのようなコンテンツを削除したうえで、全米行方不明・被搾取児童センターへの通報、サービスに含まれている機能へのアクセス制限、アカウントの無効化などの適切な措置を講じます。児童が虐待や搾取、人身売買の危険にさらされている、または実際にその被害に遭っていると思われる場合は、直ちに警察当局に通報してください。警察当局に通報した後もまだ支援が必要な場合、または Google サービスで児童が危険にさらされている、もしくは危険にさらされていた疑いがある場合は、Google にその行為を報告してください。
露骨な性的コンテンツ
ヌード、性行為の描写、ポルノなどの露骨な性的表現を含むコンテンツは配信しないでください。これには、商業ポルノサイトにユーザーを誘導することも含まれます。教育、記録、科学、芸術を目的としたヌードは許可されます。
不正使用に関するプログラム ポリシーと違反措置
どうでしょう。内容見てもあんまりピンとこなかったりしないでしょうか。
いわゆるアダルトな成人向けな写真みたいなのがダメってことでしょ?
私はこのくらいの認識だったのですが……。
実際のところ、お子様の入浴写真や着替えている写真、プールで遊んでいる写真などが該当することもあるようです。
実際にアカウント停止に遭ってしまった方の事例紹介も含めつつ、ここから先で内容について紹介させて頂きます。
2. 実際に起こったGoogleアカウント停止事例
Case1:医師から指示された写真を撮影しただけなのにアカウント停止
サンフランシスコのMarkさんの場合
2021年2月の金曜夜(たぶん19日)
息子のお〇んちんが腫れ上がり、妻が病院の急患に電話して、土曜の朝イチでビデオ通話診断(週末だしコロナで通院は制限されていた)のアポをとる。医師があらかじめ診ておくので患部の写真を送るよう看護師に言われ、妻がMarkさんのAndroidスマホで高解像度フォトを何枚か撮って、病院のメッセージシステムに送れるよう自身のiPhoneにSMS送信してアップロード。送った写真の1枚には、腫れがよく見えるよう支えていたMarkさんの手も映っていた。抗生物質で、腫れはすぐ引ける。
撮影の2日後、突如Googleアカウントが消える
Markさんのスマホがビービー鳴ってGoogleアカウント無効化の警告が入る。理由は「Google規約の甚大な違反および 違法行為の疑い」。何事かと思って詳細リンクを開いたら、一般的な理由の一覧に「児童の性的虐待と搾取」という文字もあり、それを見てやっと診断のときの画像が機械に間違われたのだと悟る。
遠隔診断のため息子の裸の写真を送信→変態パパ扱いでGoogleアカBANに
テキサスのCassioさんの場合
2021年2月20日(土)~21日(日)
小児科医の指導に従い、息子の”秘部”のただれたところをAndroidスマホで写真に撮って送り、日ごとの経過を報告。撮った写真はGoogleフォトに自動で同期されていた。妻に送信するときにはGoogleのチャットを使用。
22日(月)、突如Googleアカウントが消える
アカウントにアクセスできなくなり、こんな警告メッセージが表示される。
遠隔診断のため息子の裸の写真を送信→変態パパ扱いでGoogleアカBANにこのアカウントはGoogleポリシーに違反する行為に使われていたようです。詳細
これが間違いと思われる場合は、審査のリクエストを送信してアカウントの復元をお試しください。
上記2件、何か問題があるように感じましたか?
診察のために医師から指示されて患部の写真を撮影しただけでアカウント停止です。
ただ、Google側からすると直接的な画像がアップロードされているという事実しかわかりません。
そのため、そのように対応をせざるを得ないのもわかりはします。
しかし、それであればAIの誤検知として異議申し立てすれば問題ないように思うのですが…。
この件、引用元記事の時点では結局両名のGoogleアカウントは復旧しないままとなっているようです。
悪意はなく不意な操作で突如アカウント停止して復旧もできない、は厳しいですね…
Case2:我が子の沐浴動画をGoogleフォトからYoutubeへ非公開アップロードしたらアカウント停止
数年前からGoogleフォトが有料になったので、容量が多い自分の場合は年間2500円を払って100GBを借りてました。このままファイル数は増えていき永遠に課金していくのもどうなのかと思い始め、デジタイズ済みのMiniDVファイルを探し、消去したり、撮影日時を変更したり、一括ダウンロードしてYouTubeへ非公開設定で一時避難させたりと、そういうことを数日かけて行いました。大量にあるので見返す事はせず、右から左へとコピーと日付変更、コピーと名前変更という機械的な作業をしておりました。
【Googleアカウント】ポリシー違反でBANされて、4ヶ月経って戻って来た話。
動画の内容は長女が生まれた日の様子や、はじめてのおむつ交換とか、はじめての沐浴とか、1歳位までの動画と写真です。それ移行はデジタルになったのでファイルが小さく別々に保管されてます。
この方は若干毛色が違いますが、Googleフォトに保存していたお子さんの動画を容量節約のためにyoutubeアカウントへ避難させたようです。
ただ、その動画の内容が沐浴の動画等だったためアカウント停止に繋がったと思われます。
この方の場合は、恐らくyoutube側へ動画を非公開アップロードしたタイミングで検閲されて問題になったのだと思います。
しかし、Googleフォトに保存されている写真や動画がどのタイミングで検閲されるのかはユーザには不明です。
そのため、唐突に当該動画が確認された結果アカウント停止となる可能性もないとは言い切れません。
Case3:昔の写真を祖父母に共有したらアカウント停止
3年ほど前のことです。 googleフォトで昔の写真を見ていたら子供の小さい頃の写真など懐かしいものがたくさんあり、家族で共有できるようにgoogleフォトを家族で共有できるように設定したら、それから2,3日後、急にgoogleにログインできなくなりました。 googleカレンダーで仕事のスケジュールを管理したりgmailも使っていたため焦ってgoogleサポートに問い合わせをしましたが、「利用規約に対する違反があることが判明いたしました」という回答があっただけで、具体的な違反内容は教えてもらえませんでしたし、復旧要請も受け付けてもらえませんでした。 利用規約を読み直して何が違反していたかは自分で考えろ、というスタンスのようです。 色々考えた結果思い当たったのはgoogleフォトの共有です。 古い家族の思い出の写真の中には就学前の子供が全裸や半裸で遊んでいるものも複数あり、それが児童性的虐待や児童搾取だと判断されたようです。 (但し、googleから回答は無いので私の推測です)
googleの画像保存のBAN基準について質問です。
この方の場合は昔の写真を懐かしんで家族へ共有した所、アカウント停止に繋がったようです。
古い写真を見返していて、「懐かしいなー」と思って共有するなんて珍しい話でもないですよね
この方の場合は、そうして共有した写真の中に子どもの裸の写真が含まれていたりしたのがアカウント停止に繋がった可能性が高いようです。
OtherCase:SNS上で見かけた話
結構衝撃だったこと。
— マメ (@jetdaizu) March 14, 2023
小さい頃のお風呂に入ってる写真やプールに入ってる写真をGoogleフォトにあげると、警告なしで一発BANされます。(家族だろうが児童ポルノ判定)
YouTube, Gmail, Googleドライブ全て利用停止。今写真持ってる方はまだAIに気づかれてないだけなので今のうちに削除しておきましょう
GooglePhotoだかYoutubeで
— PAKU♉直腸癌💉x7 (@PAKU) September 29, 2023
じいちゃんばあちゃんと共有にして、
子供の写真(動画?)を入れておいたら凍結というか、
アカウントBANされてGoogleサービス全滅というはなしは、数年前には聞こえていたからねー。
子供のお風呂映像なんか絶対に駄目だからな。
日本基準ではないからな>児童ポルノ
実際にSNS上でもGoogleのアカウント停止リスクに関して、注意啓蒙してくださっている方がいらっしゃいました。
上記ポストの中で記載されているように、決して他人事の話ではありません。
ここから先の内容をご確認頂いた上で皆さんもご注意頂ければと思います。
3. Googleアカウントが停止することによる影響
アカウント停止が引き起こす問題点
Googleは今や、Googleが提供している多様なサービスだけでなく、様々な外部サービスともアカウントの紐づけが行われています。
全然違う企業のサービスだけど、"Googleアカウントでログインする" にしてる人、いらっしゃいますよね
Googleアカウントが停止された場合、そういった外部サービスへのアクセスも軒並みできなくなります。
また、当然Googleが提供しているGmailやGoogleドライブ、YouTubeなどの全てのGoogleサービスにアクセスできなくなります。
私もGMailを主に使ってるから影響かなりあるかも……😨
百歩譲ってアカウントが停止したとて復旧できればまだなんとかなります。
ですが、それすら叶わなかった場合、Googleと紐づけていたすべてのサービスを運営している企業とのやり取りが必要になる可能性があります…。
もしそうなったら、まさしく絶望だね…
復旧が難しい理由
今回のようなケースはGoogleの自動システムが画像の内容を誤認することによって発生します。
そうしたケースの場合、異議申し立てをしても人間による審査が行われないことが多く、アカウントの復旧が難しいことがあるようです。
再チェックの依頼すら機械的に門前払いされるから話も聞いてもらえなかったりする可能性があるみたい…
本記事に記載しているCase1/Case3の方々は、恐らくそういったパターンに該当しているのではないかと思われます。
そうなってしまうと復旧は諦めるしかないかもしれません…。
逆に、Case2の方は異議申し立てが通ったようで、youtubeのアカウント以外は復旧できたようです。
判定の違いが何に依るものなのかはわからないため、復旧可否はGoogleに依るものとなります。
4. Googleフォトで大切な写真を守るための具体的な対策
Googleフォトへ写真を保存する際の注意ポイント
Googleフォトに写真を保存する際は、誤ってセンシティブなコンテンツと判断される可能性が高い下記のような写真はアップロードしないよう注意した方が良いでしょう。
こんな写真のアップロードは注意!!
- 子どもの入浴中の写真 (新生児の沐浴等含む)
- 子どものおむつ替えの写真
- 身体の湿疹等を医師へ相談するために撮影していた子どもの裸の写真
- 子どもの水着写真 (プールで遊んでいる自然な写真等含む)
- ニューボーンフォトの写真 (裸ん坊で写っている姿など)
当然だけど裸が移りこむような写真は子どもに限らず大人もNGです
自動バックアップの停止
Googleフォトの自動バックアップを停止することで、意図せずセンシティブな写真がクラウドに保存されるリスクを回避できます。
自動バックアップの停止は設定から自動アップロード機能をオフにすればOKです。
その後、以後のバックアップに関しては必要な写真のみ手動で保存するようにするのが良いかと思います。
特に肌の露出が多い写真や子どもの入浴写真はクラウドに保存せず、物理ストレージや他の信頼できる手段で管理するのが賢明です。
Googleフォト以外を用いた写真バックアップについて
バックアップ方法①:「みてね」
家族向けの写真共有アプリ「みてね」は親しい人と安全に写真や動画を共有できるサービスです。
年月日毎の自動整理機能や写真に対するコメント機能もあり、子どもの成長記録を保存するのに最適なサービスです。
「みてね」は家族内での写真共有が主な使い方にはなりますが、共有のためには「みてね」のアプリを経由して無制限で写真を保存する必要がありますので、バックアップも兼ねることが可能です。
ただ、あくまでバックアップ用のサービスではないからバックアップは別の手段も用意しておいた方が良いかな?
バックアップ方法②:「おもいでばこ」
「おもいでばこ」は写真や動画をまとめて保存できる家庭向けデバイスです。
Wi-Fi経由でスマホから簡単にデータを転送でき、画面でスライドショーのように閲覧可能です。
写真の管理も日付毎、イベント毎の管理が簡単にできるため、非常におすすめです。
特に、クラウドストレージと違って突然勝手に消されるようなリスクがないのは大きな魅力だと思います。
逆に機械の故障リスクを抱えることになるのでバックアップは必要になりますが…😔
クラウドストレージと比べるとコストは掛かりますが、安心して大切な写真を管理したい方は検討の余地があると思います。
バックアップ方法③:その他クラウドストレージサービス
また、Googleフォト以外のクラウドストレージサービスを活用するのも良い方法だと思います。
Googleフォト以外にもデータを分散して保存することにより、データ損失のリスクを軽減することが可能です。
主なサービスとしてはiCloudやAmazon Photos等が存在します。
難点があるとするとGoogleフォト同様、今後の規約変更等に伴い、突然アカウント停止されてしまうリスクは避けられないことでしょうか。
また、各ストレージサービス毎に提供されている容量(プラン)に差異があります。
そのため、場合によっては思っていたよりコストが掛かってしまう、という可能性も考えられます。
個人的には課金までするクラウドストレージサービスは1つにしておきたい…
まとめ
Googleフォトを含むオンラインストレージは便利に利用されている方が非常に多いと思います。
反面、利用にあたってはアカウント停止のリスクを考慮する必要があります。
特に肌の露出が多い写真や子どもの入浴写真は、センシティブコンテンツと誤認される可能性があります。
そのため、アカウント停止しても大切な写真を喪失することがないようにリスク分散が重要です。
今回紹介した「みてね」や「おもいでばこ」などのバックアップ方法を活用し、複数の手段で大切な思い出を保管していきましょう!
携帯を機種変更したりしてGoogleフォトにしか残ってない写真がある、とかあるあるだと思いますので気を付けましょう…。こればかりは取り返しがつかないので…。